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2017-03-08

かつお節ができるまで③

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だしキッチンまんまる主宰の河口です。

だしソムリエの仲間とかつお節の見学ツアーに行きました。

意外に知らない「かつお節ができるまで」。

前回はかつおを生切り(解体)して・骨抜き焙乾あん蒸を経て、

荒節になるまでをご紹介しました。

かつお節ができるまで①

かつお節ができるまで②

今回は、カビつけをした枯れ節について。

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できあがった荒節を一つ一つ検品して、枯れ節にできるものを選り分けます。

枯れ節になるのは形・質の良いもので全体の2~3割ほど。

周りのタール部分を削って裸節にします。

【カビつけ】

2~3日裸節を干してからかつお節優良カビ(麹菌の一種)を噴霧します。

温度約28℃、湿度約85%の室(むろ)と呼ばれる部屋で約2~3週間貯蔵されます。

最初に出るカビを一番カビと言います。

かびのついた節は3週間ほど日光にあてて乾かします(日乾)。

このとき、水滴がつくとしみになるので、天気にはとても気をつけ

ないといけないのだそうです。

さらにカビつけと日乾を数回繰り返します。

2回まで繰り返したものを「枯れ節」、

4回以上繰り返したものを「本枯れ節」と呼びます。

左側がカビつけ前、右側がカビつけ後の写真。

 

カビつけの効果は

・かつお節の水分をカビが均等に吸収し乾燥する

・発酵・熟成させることで魚臭さが減り、うま味成分が増える。

・表面の脂肪分を分解し、脂のない澄んだ透明な「だし」がとれる

 

・ほかの菌の繁殖を防ぐ

などがあげられます。

水分量は5㎏のかつおが本枯れ節になると800~900g、約1/6になります。

世界一固い食品、かつお節のできあがりです。

 

さらに(株)にんべん様では、枯れ節の中から姿節を選別する職人さんがおられます。

日光の下、一本一本手に取り、日光にすかし割れや中の空洞がないか、

かつお節についている皮の状態(水分、脂肪分がわかるそうです)、

検品されています。

こんな微妙な影から割れや空洞を発見されます。

職人技です。

 

一年中、天気のいい日にはこの検品作業をされるそうです。

かつお節をとても大切に触れられている手が印象的でした。

おだしのうまみを最大限に引き出すために、こんなにも

多くの手間ひまがかかっています。

大切に、おいしく使っていきたいとつくづく感じました。

 

見学させていただいた、(株)丸栄様、(株)山七様、そして

(株)にんべん様、ありがとうございました!

 

 

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